予備校講師のカリスマ林さん

林修さんは、東進ハイスクールで現代文を担当している大人気予備校講師で、「いつやるか、今でしょ」の名言でおなじみのカリスマ予備校講師です。
東進ハイスクールのCMに出演し、個性的な講師陣の中でもひときわエネルギッシュな眼差しが印象的だったことと、「いつやるか、今でしょ」という妙に耳に残るフレーズで大人気となりました。
その指導は超一流で、東大首席6名中3名が林先生の教え子だったということもあったようです。

東進ハイスクールは、駿台や河合塾のような予備校の一つで、「東進ハイスクール」と呼ばれる生授業の塾と、「東進衛星予備校」と呼ばれるDVD授業の塾を展開しています。
東進ハイスクールはほとんどが関東のみで、それ以外の地域ではほとんどが衛星予備校です。

若い頃「わかりやすい授業」を目指し、生徒からも評価されていましたが、「何か違う」という思いが消えずにいました。
そんな時部屋から、「かのギリシア・ローマの昔、キケロが演説を終わったとき、民衆は「なんて雄弁だろう」と感服しました。しかし、デモステネスの演説が終わると今度は、口々に叫んだ「さあ、行進しよう」と」というアメリカの政治家の言葉が記された一枚の紙切れが出てきました。
これを見て、生徒を単に「感服」させるのではなく、「行進」させることこそ予備校講師の真の仕事だと気づかされ、そこから今のスタイルが確立されていったようです。

以前、生徒の支持率が上がらずに悩んでいた若い講師には、「まず車で通うのをやめたら?」とアドバイスしたそうです。
一見何の関係があるのか分かりませんが、「歩きながら考える習慣」を薦めているのです。
早く歩けば目が動き回り、脳が活性化されてアイデアが次々生まれるのだそうで、林先生のアドバイスは、いずれも今すぐにでもできそうなことばかりなのです。

林先生は、1988年に東京大学法学部を卒業して、アナリスト職を希望し、日本長期信用銀行に入社するも「この会社はもうすぐつぶれる」という理由から半年で退社しています。
そして予想通り、日本長期信用銀行はバブル崩壊後の不況で経営破綻し、後に国有化を経て現在の「新生銀行」へと姿を変えました。
当時バブルの絶頂期で、新卒の給与が30万円を超える時代で社員全員が浮かれていた時、そんな状況に違和感を感じ、「遠からず、流れは変わるだろう」と考えていたのです。
こんなところに林先生のカリスマ性を感じます。

その後、家庭教師をしたり、友人と投資顧問会社やIT企業の走りのような会社を起業して失敗したり、株取引で大損をしたり、競馬で食費をつないだりしていました。

そして、予備校講師へと転身するのです。
初めは英語の学習アドバイザーとしてアルバイト扱いで所属しましたが、数学講師として採用が決まり、このまま好きな数学講師でいいのかと考え周りを見渡して、勝てる教科は何かと考えたときに現代文だと悟り、以後現代文講師となりました。

この時に、「勝てる場所で誰よりも努力すること」を学んだそうです。
東進ハイスクールでは、業界のトップが次々と引き抜かれてきて、なかなか自分に時間が回ってこない時期もありました。
だからといって、焦らず腐らず諦めず、いつか流れは変わると信じて、授業内容のさらなる改善に努めました。

そして、いい流れが来たときに全力で動き、「いつやるか、今でしょ」の名言で、予備校講師としては異例の国民的著名人となったのです。